概要
3dスキャンされたオブジェクトのテクスチャの品質がいまいちだったときに写真からリペイントするTIPSです。
作業するとこんな感じになります
after before
スキャンは任意の方法です。
ハンディスキャナ等を想定しています。
フォトグラメトリはあまり想定していません。
スキャン時点の写真を取る
スキャン対象の形状や位置を変えずに写真を撮っていきます。このとき何点か気をつけることがあります。
- 対象オブジェクトに白飛び、黒つぶれが起きない露出であること。
- 露出を固定すること。
- ホワイトバランスを固定すること。
- 接写しすぎないこと。
ライティングに関しては最終的にほしい絵次第ですが、基本的にはフラットな状態が望ましいです。
レンズ歪み補正
望遠レンズと良いカメラがあれば気にしなくても良いかもしれません。
標準レンズやスマートフォンのカメラなどで撮影した場合、画像の中心から離れるほど絵が樽状に歪んでいる可能性があります。
3DCGの世界のカメラにはレンズの歪みが無いので、実際にプロジェクションペイントするときにずれが出てきます。
気にならないほどであれば修正する必要はありません。
gimp2.10のLens Distortionフィルタ
blender2.79のレンズ歪みノード
色調補正
スキャンしたオブジェクトのテクスチャと写真で色味に差があることがあります。
どちらかの色味に合わせて色調補正をしましょう。
色見本などあれば活用しましょう。
blenderでプロジェクションペイント
カメラを写真のアングルに合わせる
撮影したカメラの焦点距離やセンサーサイズを調べて、blenderのカメラオブジェクトに設定します。
ピボットを3Dカーソルにし、マニピュレータを表示し、トランスフォームをローカル軸にしてカメラの位置を微調整していきます。
コツはどこか線が入っていたりするわかりやすい特徴にまず合わせて、そこに3Dカーソルをおいてからカメラを回転拡縮すると合わせやすいです。

UV展開
大体位置合わせが完了したらUV展開します。
オブジェクトを選択し、UVマップを追加し、Uキー > プロジェクションをクリックすると現在の視点の形状にUVが展開されます。

プロジェクションペイント
オブジェクトを選択し、テクスチャペイントモードに入ります。
ツールシェルフ > スロット にペイントする画像とUVを設定しておきます。

クローンブラシを選択して画像のように設定します。

あとはペイントするとこのようになります。

あとは修正したい部分の数同様の作業をしていきます。
以上